奈良県には大和の伝統野菜や大和茶、苺等、様々な特産品があるにも関わらず、まだ広く知られていないのが現状です。また、地産地消の取り組みが、まだまだ他府県に比べ遅れており、その理由は、子ども達にとって、農家が身近なものでは無いというところや地元の食材のことを勉強する機会が少ないということにあると思います。地元のものを「育てる」「味わう」喜びをもっと多くの人に知らせ地産地消を推進することにより、環境にやさしい生活を構築すべきだと考えています。
そういった中で、私たちは、奈良市や若手農家さん、福祉作業所等、様々な団体と食育事業を行って参りました。これらの事業は一定の成果を収め、行政を含め様々な団体や子育て関連のグループ等との連携の輪が広がってきています。 そこで今後は、これまでの活動を継続していきながら、国が推奨する農福事業を行うことにより、就農希望者を育て「育てる」「味わう」「広める」を軸とし、奈良市を中心とした活動にとどめることなく、県内全体としての取り組みを視野に入れ、他地域への広がりを考えていきたいと思っています。
今回、法人として申請するに至ったのは、任意団体として実践してきた活動や事業をさらに地域に定着させ、継続的に推進していくことと、県内全体へ活動を広げていくために行政や関連団体との連携を深めていく必要があること等の観点から、社会的にも認められた公的な組織にしていくことが最良の策であると考えたからです。また、当団体の活動が営利目的ではなく、多くの市民の方々に参画していただくことが不可欠であるという点から、特定非営利活動法人格を取得するのが最適であると考えました。
法人化することにより、更に組織を発展、確立することができ、将来的に食育事業や農福事業・農山漁村の振興を図る活動を通じて、特に障がい者の方々や子育て世代に寄り添った支援事業を行うことにより、地域社会に広く貢献できると考えます